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冬はやがて春の気を催し・・・ [自然]

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私は、ときどき「徒然草」のつぎの一節(155段)を思い出すことがある。

 

春暮れて後、夏になり、夏果てて、秋の来たるにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏よりすでに秋は通ひ、秋はすなはち寒くなり、十月(かみなづき)は小春の天気、草も青くなり、梅もつぼみぬ。木の葉の落つるも、まづ落ちて芽ぐむにはあらず。下より兆しつはるに耐へずして落つるなり。迎ふる気、下にまうけたるゆゑに、待ち取るついではなはだ速し。

 

3月に入った。東北地方は相変わらず豪雪が続いているが、東京は春めいた日も増えてきた。このひと月楽しませてくれたベランダの白梅は既に色あせ、散り始めたが、この1月に鉢植えしたばかりのアーモンドは蕾が膨らみ始めた(冒頭の写真)。

 

上に引用した徒然草の一節を私は、世の中はいつまでも今の状態が続くわけではなく、移り変わっていく、そして変化の前兆は既に起きているのだ、という趣旨だと解釈していた。しかし、今回改めて読み直してみると、ここに引用しなかった部分も含めた全体の趣旨は、四季は決まった順序でやってくるが、人の死は突然やって来る。だから、すべき事があれば、時期を選ばず、すぐにでもすべきである、ということのようだ。これはこれで耳が痛い(笑)。

 


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