藤城清治の影絵 [美術]
藤城清治(ふじしろせいじ)氏の影絵のファンは多いと思うが、私もその一人だ。山梨県の昇仙峡にある「影絵の森美術館」には氏の影絵が多く展示されている。(なぜか、山下清や竹久夢二の絵も展示されている。)影絵を、平面に印刷された写真としてではなく、本来の影絵として見ることができるのは貴重だ。
藤城氏の影絵は、「様々な紙を使ったりトレーシングペーパーを何枚も重ねたり」した非常に凝ったものだ。ぼかし感や3D感は、トレーシングペーパーやタイプ紙の重ね具合を変えることで出しているとのことだが、現物を見ると、前面のスクリーンとの距離を変えることで出しているようにも見える。1枚の花弁も実際に絵筆で塗ったかのように色合いが変化している。トレーシングペーパーの重ね合わせを変えるだけで、ここまで色調の変化をつけられるのか不思議だ。(制作過程の一端は、『光と影の詩人 藤城清治の世界(別冊太陽)』平凡社、2000年、pp. 156-163にある。)
以前来たとき藤城氏の画集を2冊買ったが、そこには載っていない絵も、絵はがきなどとして売られていた。興奮して、つい30枚近く買ってしまった。
2012-08-09 06:29
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