江戸川公園-楓と桜 [自然]
神代植物公園で楓の新緑を見てから、楓のことが気になっていた。楓が桜と同じ時期に小さな赤い花をつけることを私は知らなかった。そこで、自宅から比較的近い江戸川公園に楓を見に行った。江戸川公園というのは、地下鉄江戸川橋駅近くの神田川沿いの遊歩道で、椿山荘の裏手に通じる。神田川の両岸には、ここから高田馬場近くまで見事な桜並木が続く。この時節は、桜にあらずんば草木にあらず、といった感じだが、実は江戸川公園の辺りでは楓林が背後に控えている。
果たして楓は花盛りだった。しかし、いかんせん花弁の大きさで桜に負けてしまっている。それにしても、面白いものだ。楓も桜も同じ頃に花を咲かせ、新しい葉をつけ、同じ頃に落葉する。桜の花に注目する人は多いが、楓の花に注目する人は少ない。一方、楓の紅葉に注目する人は多いが、桜の紅葉に注目する人は少ない。もっともライフサイクルを通して注目されない草木も多いことを考えると、いずれかの時期に注目されるだけでも幸せかもしれない。
私は何もここから何らかの人生訓めいたものを引き出そうとは思わない。ただ、人間が注目する自然現象には、随分とバイアスがあって、全体のごく一部分でしかないということを再認識させられた。
2013-03-27 20:27
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