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ブルージュ(2) [ベルギー]

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ブルージュの中心はマルクト(Markt)広場だ。この広場を州庁舎、鐘楼、切妻屋根のレストラン、カフェ、土産物店などが取り囲む。ヨーロッパの古い街の中心部には、市庁舎の前に市民が集まることのできる広場のあるところが多い。すぐに思い浮かぶのはブリュッセルやフィレンツェだが、パリのグレーヴ広場もストライキ(grève)の語源となった有名な広場だ。それらの中でもブルージュのマルクト広場は最も美しいものの一つだろう。

 

ところで、この広場に面したハンバーガー・ショップで忘れ難い思い出がある。私のそばで行列についていたお客さん(中年男性)がフランス語で注文したところ、店員(若い男性)はそれに一切応じないのだ。フランス語といっても簡単な注文なのでわからないはずはないと思うが、店員はあくまで英語しか使わない(もちろん、彼はフラマン語を話す客にはフラマン語で対応する)。結局、そのお客さんもあきらめて英語で注文せざるを得なくなった。ブルージュは北部のフラマン語地域だが、同時に国際観光都市であり、フランス語はベルギーの公用語の一つでもある。自分の国なのに自分の母国語が通じない、こういう状況は日本人にはちょっと想像できないだろう。確かにベルギーはマルチリンガル(多国語を話せる人)の多い国だが、そういう人たちが多数派というわけではない。こうした事情はスイスも同様だ。欧米人の方が日本人より「国際的」だなどとナイーブに思い込まない方がよい。

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マルクト広場を見終わったあと、行きとは別のルートで駅に向かってのんびりと歩いた。ベギン会修道院の近くに「愛の湖」(Minnewater)と呼ばれる運河があるが、白鳥がたくさんいて詩情をそそられた。ブルージュを訪ねたのはこのとき一回だけだが、観光客の少ない冬の厳しい時期だったことが、かえってこの街の美しさとともに、その裏側にあるものについても、さまざまな想像をかき立ててくれたと思う。

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