角館(1) [日本]
日曜日に長らく抱えていた少々面倒な仕事に一区切りついたので、月曜日、日帰りで秋田の角館(かくのだて)まで武家屋敷の紅葉を見に行ってきた。
角館のことを最初に知ったのは、たぶん、吉永小百合さんが登場するJR東日本のCMだ。きれいな街だと思ったが、その当時はまだ40代だったこともあり、特に行ってみたいとまでは思わなかった。昨年、ある学会に出席するため秋田に行ったとき角館にも寄りたいと思ったが、東京での会議に間に合わせるためとんぼ返りをしたので果たせなかった。それが、今回ようやく夢がかなったというわけである。
新幹線の「こまち」に乗ったのは今回が初めてだったが、盛岡を過ぎると里の紅葉がかなり進んでいることに気づいた。特に田沢湖駅までの区間は、両脇の山が紅葉のピークを迎えていて、何度も降りて写真を撮りたいと思った箇所があった。澄んだ渓流の両側を紅葉の絨毯が覆っているさまは、まさに「日本の美」だ。一方、角館市内の紅葉のピークはもう1週間くらい先のような気がした。
駅の横の観光情報センターでおすすめコースを教わり、ほぼその通りに歩いたが、結果的には正解だった。駅前の通り(駅通り)を西方にまっすぐ進み、突き当たりの郵便局で右折する。ほどなくして、最初の武家屋敷通りである東勝楽丁(ひがしかつらくちょう)に達する。ここにある岩橋家は無料で見学できる。ここで終わりかと思ったら、さらに続きがあり、鍵型の交差点を経てさらに直進すると表町下丁(おもてまちしもちょう)だ。ここには、武家屋敷の中でも代表格的存在である青柳家、石黒家がある。
<東勝楽丁>
<表町下丁>
<桧木内川>
ふたたび武家屋敷通りに戻り、稲庭うどんを食べてから、青柳家や石黒家の中を見学した。駅までの帰り道は、街の南側の商人街(北の武家町<内町>に対し商人町<外町、とまち>と呼ばれる)を回って行くことにした。醤油・味噌の老舗である安藤家、田町下丁などが印象深かった。
<安藤家、田町下丁>
晩秋の日本海側には珍しい晴天で、正味4時間くらいの散策を堪能した。次回は、今回掲載した以外の紅葉の写真をいくつか紹介したい。
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